• 君は本当にブラックホールを

    知っているか?

    ~最新理論や観測結果からノーベル物理学賞解説まで!

    現役物理学者に学ぶ最新ブラックホール入門~

     

    2020年ノーベル物理学賞は、ブラックホールの理論と観測に貢献したロジャー・ペンローズ博士、ラインハルト・ゲンツェル博士、アンドレア・ゲズ博士の3名が受賞した。近年もブラックホール合体からの重力波やブラックホール撮像といったホットな話題を提供し続けるブラックホールだが、皆さんは本当にブラックホールのことを知っているだろうか? 最先端のブラックホール研究者が、その正体と謎を解説する。

    開催概要

     

    日時:2020年12月6日(日)14:00〜16:00

    イベントは終了いたしました。当日の様子はこちら

    定員:1,000名

    参加費:無料(途中参加・退出OK)

    会場: オンライン(Zoomウェビナー)

    ※ URLは2020年12月4日(金)18:00過ぎにご登録メールアドレスにお知らせいたします。

    それ以降にお申込みされた方には、当日までに別途ご案内いたします。

    ※ 後日Youtubeにて講演の録画を配信いたします。

     

    主催:理化学研究所 数理創造プログラム(iTHEMS)アカデミスト株式会社

    後援:株式会社理研数理大阪大学基礎理学プロジェクト研究センター理論科学研究拠点SCHEMAaddict

     

    理化学研究所・数理創造プログラム(iTHEMS)は、理論科学・数学・計算科学の研究者が分野の枠を越えて基礎研究を推進する、新しいタイプの国際研究拠点です。現在は、「極限宇宙」「生命進化」「数理AI」「新しい幾何学」の4つのテーマについて話し合う「研究セル」があり、さまざまな専門分野の研究者が集まって理化学研究所内外の研究者と交流したり議論したりすることで、分野を横断した新しい研究を生み出すことを目標にしています。

     

    今回は、約100年前にアインシュタインの一般相対性理論から予言された謎の天体「ブラックホール」に焦点をあて、iTHEMSだからこそできる分野横断的なオンライン講演会を、一般のかた向けに行います。

     

    第1部では、iTHEMSに所属する3名の専門家が、ブラックホールの生まれ方、ブラックホールの探し方、ブラックホールの内側について、2020年のノーベル物理学賞の業績にも触れながらわかりやすく解説します。また第2部では、ブラックホールの魅力やブラックホール研究の今後についてパネルディスカッションを行います。

     

    当日は質問やコメントも幅広く受け付けますので、奮ってご参加ください。

     

  • 当日の様子(Youtube)

  • タイムスケジュール・講演内容

    14:00〜14:05 <はじめに>

    14:05〜15:35 <第1部>3名の研究者による講演(20分講演+10分質疑応答 × 3回)

    15:35〜15:40 < 休憩 >      

    15:40〜16:00  <第2部>パネルディスカッション「ブラックホールの魅力に迫る」

    14:05~14:35

    ブラックホールの特異点って何?

    ~ペンローズが導いた一般相対性理論の限界点~

    講演者:長瀧重博

     

    講演概要

    2020年ノーベル物理学賞受賞者の一人、ロジャーペンローズ氏は「ブラックホールが存在すれば、その中には必ず一般相対性理論の限界領域(特異点)が生じること」を数学的に証明しました。ブラックホールの存在は2015年のブラックホール連星からの重力波検出によって、直接的な観測証拠があります。一般相対性理論の自然な帰結としてブラックホール解が発見され、ブラックホール存在も一般相対性理論から導かれる重力波によって証明されたにもかかわらず、そのブラックホールの中には特異点が生じてしまうのです。これは一般相対性理論の限界を自ら認めざるを得ないことを意味し、自然の完全な理解のためには更に高度な重力理論が必要であることを、ペンローズ氏は証明したことを意味しています。本講演では一般相対性理論とブラックホール研究の歴史について、分かりやすく解説したいと思います。

     

    プロフィール

    理化学研究所 数理創造プログラム 副プログラムディレクター (兼務)。本務: 長瀧天体ビックバン研究室 主任研究員。株式会社理研数理アドバイザー。博士(理学)。東京大学理学部物理学科卒業、同理学系研究科物理学専攻において修士課程及び博士課程を修了。学術振興会特別研究員、国立天文台研究機関研究員、東京大学理学系研究科物理学専攻宇宙理論研究室助手、京都大学基礎物理学研究所助教授・准教授、理化学研究所准主任研究員を経て、現職。専門は宇宙物理学。趣味は将棋と少年野球(週末のお父さんコーチ)など。

    14:35~15:05

    ブラックホールの探し方

    講演者:井上芳幸

     

    講演概要

    ブラックホールは光すら脱出できない天体です。しかし、今年のノーベル物理学賞に代表されるように、すでに我々人類は数多くのブラックホールを見つけています。本講演では、今回のノーベル物理学賞の成果を中心に、電波・赤外線・可視光・X線・重力波を用いた様々なブラックホールの探し方を紹介したいと思います。

     

    プロフィール

    理化学研究所 数理創造プログラム 客員主管研究員。本務:大阪大学 ⼤学院理学研究科 宇宙地球科学専攻 准教授。 大阪大学プロフィールはこちら。1985年兵庫県生まれ。2012年 京都大学大学院理学研究科物理学・宇宙物理学専攻博士課程修了。2012年 米スタンフォード大学・SLAC国立加速器研究所・日本学術振興会海外特別研究員。2014年 JAXA国際トップヤングフェロー。2017年 理化学研究所数理創造プログラム上級研究員(文部科学省卓越研究員)。2020年 大阪大学大学院理学研究科宇宙地球科学専攻准教授。現在に至る。理化学研究所数理創造プログラム客員主管研究員・東京大学カブリIPMU客員科学研究員も兼任。研究内容は、理論・観測を連携させたブラックホールに関する研究。

    15:05~15:35

    ブラックホールの中はどうなっているのか?

    講演者:横倉祐貴

     

    講演概要

    ロジャー・ペンローズの共同研究者であったスティーヴン・ホーキングは、「量子力学の効果によりブラックホールは蒸発する」ということを理論的に示しました。では、ブラックホールの中に入った物体は蒸発後にどうなってしまうのでしょうか?その答えは最先端の研究でも未だにわかっていません。なぜならば、量子力学と相対性理論を考えると、ブラックホール自体が本当は何なのかがわからないからです。この講演では、ブラックホールの蒸発とそれがもたらす重大な問題について簡単に説明します。そして、ブラックホールの正体に迫る1つの取り組みを紹介します。

     

    プロフィール

    理化学研究所 数理創造プログラム 上級研究員。博士(理学)。京都大学理学部卒業後、同理学研究科物理学宇宙物理学専攻において修士課程及び博士課程を修了。その後、基礎物理学研究所の研究員、ICTS-TIFRの研究員、理化学研究所の基礎科学特別研究員を経て、現職。専門は理論物理学。特に素粒子論。趣味は料理・食事。